デモ・テープ 6
あなたの好きなもの

Side A Side B
1.おじいさんの勲章 6.おばあちゃん、なかさん
(piano version)
2.あなたの好きなものひとつ 7.おじいさんの勲章
3.生きてるって 8.おじいさんの勲章(instrumental)
4.おじいさんの勲章 9.自転車の荷台に花を乗せ
(instrumental)
5.バッハ 10.春灯
11.おじいさんの勲章(piano version)
デモ・テープ作りもそろそろいいかげんにして絵にうちこもうと思ったのもつかの間、前作"The Shape of My Heart"からはや2か月でまたこんなに曲がたまってしまったというわけである。
今回のラインナップは大きく2つに分けられる。その分水嶺となっているのが3月下旬から4月初めにかけての(塾の)春期講習である。1,3,4,6,9といったものはその前に作られたもので、2,5,10はその後に作ったものだ(数字はいずれも上の曲番号)。
おととしから移った塾で、去年はかなり仕事を減らされた上に、経営者の怠慢がどうも目について仕方がなく、今年は自分で塾を開いていくかと決意してチラシをまくこと7千枚。時期がよかったのかチラシのかわいらしいイラストがよかったのか受講希望者が10人ほどやってきて、本当に楽しい2週間を過ごすことができた。以前から塾をやったらいいじゃないかという話はあったものの、絵を描いていく妨げになるのではと躊躇していたわけだが、状況はそんなことを言ってはいられないものになってきて、さて実際やってみると本当に絵が描けないし、この先どうなることやら全くわからないわけだけど、しかし自分の責任で自分の思ったように進めていくことのできる爽快感や、子どもたちと実に幸せな時を過ごせた満足感は、実に得がたいものではあった。まあ、とにかく自分との問題であるから、できることを、できるかぎりやっていこう。
そんなこんなで春期講習中、家への帰り道で作ったのが、「あなたの好きなものひとつ」であり「春灯」であり、「バッハ」であるわけだ。
おうおうにして自分がいいポジションにいるときというのは、自分ではそれと気づかぬものだが、幸運にもそれがはっきりとわかるので、この時を大切に、そしてそこに安住せずに、次へ、そしてその次へと進んでいこう。とどまることなく。
Atsushi Kadowaki 2000.4.14